展覧会Exhibition

土屋範人 -traditional motifs-

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土屋範人 -traditional motifs-

2011.2.18(金) - 3.13(日)

現代における日本画のありようを純粋に追求し、二極性に置き換えられない奥行きある表現をする土屋範人の個展を開催します。
日程 2011.2.18(金) - 3.13(日)
営業時間 11:00~19:00 (月休) 
作家在廊日 会期中の木曜、日曜日
土屋範人は独自の技法を用いて現代における日本画のありようを純粋に追求している。土屋氏によれば、「日本の絵画は『主題となる形』と『背景』の二つの要素による極端に単純な構成により、独自の空間感を発展させてきた。『有』と『無』という二極性に最大の特徴があり、そこには日本人の美的感覚の本質があると思う。三次元的に見ればある種稚拙ともいえる空間感は、結果として平面作品の純粋性を追求していくことになった。」いわゆる地と図の関係性である。
土屋氏の作品は、「地」の部分は半透明な美濃紙や箔を用いて奥行きを持たせ、「図」の部分は古典から形をサンプリングして不規則な反復で再構成し、不透明な単一色で構成。形の周りにわずかに現れる彩度の高い透明色により、形を強調する。一から組み立てられたこの制作工程自体が作品コンセプトであるようだ。
特筆すべきは、発泡樹脂に凹みをつくり、美濃紙を張り込んだり箔を押し、凹み部分に色材を埋め込み重ねてスキージングすることで微妙な色調の変化を作り出していることだ。表面はフラットに仕上げられているのだが、無と有、地と図の二極性に置き換えられない奥行きが出現し、それが、土屋氏の作品に光と影、空間の拡がりを与えている。伸びやかに描かれた植物の茎や葉や花や実が生き生きと息づいてくるのだ。

展示風景1

展示風景2

展示風景3

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