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瀬戸内国際芸術祭2016リポート - アキリザン
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瀬戸内国際芸術祭2016リポート - アキリザン

10月8日 - 11月6日

10月8日から秋会期が始まる瀬戸内国際芸術祭。
この会期はついに西の島々がオープンし、新たに6名の海外作家の作品がお披露目になります。
伊吹島からは一足先にアルフレド&イザベル・アキリザンの制作の様子をリポートします。

日程 10月8日 - 11月6日
営業時間 9:30 - 16:30
<いりこの島から> -アキリザン新作情報

まもなく始まる瀬戸内国際芸術祭の秋会期!この会期は前回の瀬戸内から参加が決まった西のほうにある島が続々オープンし、海外アーティストの最新作が一同に集まり最終会期に華を添えます。

夏から秋の初めにかけて最盛期を迎えるいりこ漁。贈答用の高級いりこで有名な伊吹島は今回の瀬戸内国際芸術祭で最も西に位置している。

前回の2013年より参加しているこの島は、かつて大岩オスカール、豊福亮、石井大五らの作品でにぎわったが、今回はアルフレド&イザベル・アキリザン、ウィルフレド・プリエト、みかん組が中心となり前回にもまして充実した展示が観られる予定だ。



つい先日、フィリピンよりアキリザン夫妻が来日し伊吹島に制作に入った。
彼らにとってこの島を訪れるのは、昨年の視察以来久しぶりのことである。
アキリザンの作品は、2014年の市原アート×ミックスとその後のアートフロントでの個展、2015年夏の東京都現代美術館での展示、昨年末の金沢21世紀美術館のコレクション展と近年、日本での展示機会がどんどん増えており、日本でもメジャーな海外作家の一員になってきている。しかし、そのほとんどは、ダンボールを用いた巨大なインスタレーションという形で紹介されてきた。また、これらすべての展示は屋内だったが、今回は初の野外展示となっている。これまでとは違う天候に左右されるコンディションの下、彼らの選ぶ材料も変わってくる。

今回この島でダンボールの代わりに彼らが目をつけたのはこの島の基幹産業であるいりこに関連したあるものだった。またそれを用いた作品は、かつて島の歴史の中でも一番重要な場所だった本宮神社の前の広場に設置される。この場所は島の西側からの風をしのげる島の中でも生活に最も適した一等地であり、古には島の有力者が住み、近代まで島の重要な集まりを行う場所でもあった。だが、この場所も人口の減少に伴い十数年前の幼稚園解体後はただ草が覆い茂る空き地となっていた。

この二つに目をつけた作家は伊吹の過去と現在をつなげる巨大なモニュメントを計画している。同時にこのインターナショナルな作家は、このモニュメントを伊吹島の歴史だけでおわることなく、この島と世界をつなぐひとつの窓として捕らえるための仕掛けを作り出すだろう。日本ではすっかりダンボールでインスタレーションを作る作家という見解にあったが、今回の作品からはこれぞ世界に通用する作家という姿、我々にとってこれまでの作品とは違う新たな一面を見る機会になるだろう。
(レポート 庄司秀行)

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