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山口啓介@広島市現代美術館

山口啓介@広島市現代美術館

2019/08/03

DAIKANYAMA T-SITE anjin caféにて開催中の「 瀬戸内国際芸術祭 連動展」にも出品している美術家・山口啓介が広島市現代美術館にて「後ろむきに前にあるく」展を開催しています。

■山口啓介 後ろむきに前にあるく
2019年6月8日(土)-9月4日(水)
広島市現代美術館 (732-0815 広島県広島市南区比治山公園1-1 )


美術家 山口啓介(1962–)は1980年代後半、方舟を描いた大型の銅版画作品でデビューし、一躍注目を浴びます。以後は版画にとどまらず、花や種子、心臓、人体とモチーフを変化させながら、絵画や立体などさまざまなかたちで作品を生みだしてきました。

一方、東日本大震災が起きた3日後、2011年3月14日から山口は、後に《震災後ノート》と名付けることになる「日記」をつけはじめ、今日まで1日も欠かさず書きつづけてもいます。原子力発電にまつわる情報を中心にした日々のニュースがひたすら書き写されるそのノートは、現実の流れに抗して自分の足で歩こうとする山口の意志の現れといえるでしょう。

「人は未来を見ることはできず、見えるのは過去か、今という瞬間だけだから、後ろむきに前に進んでいるようなものだ。」そう語る山口は現在、重なる顔をモチーフにした大型絵画の制作に力を注ぎ、いよいよ力強いイメージを実現しています。もはやまっすぐ進むことも困難なほどのたくさんの過去や記憶を背負いながら、それでもなお歩きつづけるための術を、山口とともに探ってみます。

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