展覧会Exhibition

礒﨑真理子展

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礒﨑真理子展

2014 .3. 7 (金) ? 3. 23 (日)

この度アートフロントギャラリーでは、礒﨑真理子 回顧展を開催致します。
2013年9月、次のステップに行きかけた道半ば、これからというときに急逝してしまったアーティスト、礒﨑真理子。私たちはこのアーティストとともに多くのパブリックアートプロジェクトを、または大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレなどでも活動を共にしてきました。この展覧会は、一貫して形を追い求め探求し続けてきた作家の1999年の初期から2013年までの代表作を含んだ礒﨑の軌跡を振り返る展覧会となります。

なお3/25(火)-6/1(日)までギャラリーからほど近い代官山 蔦屋書店2号館2階ラウンジAnjinにて引き続き作品を展示します。
日程 2014 .3. 7 (金) ? 3. 23 (日)
営業時間 11:00 - 19:00 (月休)
会場 アートフロントギャラリー(代官山)
レセプション 3月 11 日(火 ) 18:00~
2013年9月、次のステップに行きかけた道半ば、これからというときに急逝してしまったアーティスト、礒﨑真理子。私たちはこのアーティストとともに多くのパブリックアートプロジェクトを、または大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレなどでも活動を共にしてきました。この展覧会は、一貫して形を追い求め探求し続けてきた作家の1999年の初期から2013年までの代表作を含んだ礒﨑の軌跡を振り返る展覧会となります。ギャラリーの枠を超えて、企画からリサーチまでこれまでこのアーティストの活動に関わられた方々の多大なご協力をいただいたこと御礼申し上げます。

礒﨑真理子の力を内包し沸き上がるような造形は焼物のテクニックが基になっている。土をひもづくりで積んで成形する。実際に空気を孕んでいるのである。
 一方、幼少の頃より音楽に親しみ、得意な口笛はプロ級の腕前だという。劇団所属の経験もある。中でも取り分けバレエやフラメンコ等踊りを好む。踊りにおける自分の動きと空間の関係。身体が空気に触れる、あるときは空間を切り裂き、あるときは空間に流れを生み、そして自分が空気に支えられる。これは、礒﨑の創る形と空間の関係にそのまま置き換えることが出来る。それが、礒﨑の作品と身体性が関連づけられる所以だ。しかし、焼物は感覚だけでは形にならない。一段一段土を積み、たたき、伸ばし土を活かしコントロールしながら緻密に成形していく。作品として成立する形かどうか作品と対峙しながら卓越したテクニックを駆使して創る。それがしなやかな完結した形体を生む。初期の化粧土を掛け磨いた独特の質感から、焼物とは対極の大理石の作品、鮮やかな色と耐候性を求めたFRPの作品。作品の素材が違っても根本にある形に対する探求は変わらない。
 また、礒﨑は昨年までイタリアを拠点とし、日本と往復しながら活動してきた。ファエンツァ国立陶芸学校、カラーラの彫刻工房での石彫制作の経験は彼女の造形力の一端を担う。しかしながら、様々なテクニック、素材も彼女が創りたい形には適わない。彼女の形は様々なもの創出し、飲み込みエネルギーに換える。そして表面はとても静謐なのだ。

「作品と空間の関係、作品が空間へ関わっていく過程で周囲との間に生まれる空気感のようなものに興味があり、それらのことを模索しながら、日々制作している。形体については、自然界からインスピレーションを得てそれらを再構築している。(中略)
作品の在り方としては、いかにも設置したというよりは、天から降ってきたような偶発的な存在に出来ればと思う。」
(礒﨑真理子、立川市新庁舎作品コンセプトより)

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