展覧会Exhibition
中岡真珠美 個展 - 雑音と手掛り
2015.6.26(金) - 7.26(日)
日程 | 2015.6.26(金) - 7.26(日) |
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営業時間 | 11:00 - 19:00 (月休) |
会場 | アートフロントギャラリー(代官山) |
レセプション | 2015年 6月26日(金)18:00-20;00 |
中岡真珠美は2009年から毎年アートフロントギャラリーで新作を発表してきましたが、今回は2013年秋以来、1年半ぶりの展覧会になります。
中岡は風景の一部を写真に撮り、その輪郭をなぞり鮮やかな色彩に置き換えることで空間をつくっていきます。下地のジェッソが起伏に富んだ余白を用意し、アクリル絵具や油彩、光沢のあるカシュー等様々な色を伴った物質が画面に息を吹き込んでいくかのようです。描く対象はいわゆる美しい景観だけでなく、海辺のブイ、ハイウェイ脇の土留めである法枠、採石場など普段見過ごされている形を含んでいますが、どのような対象であってもそれらは錬金術のように爽やかでのびやかな視覚言語に変換され、時として視線を画面上に浮遊させるのです。中岡独特のスタイルが生まれてきた所以です。
2011年の展覧会では、「作家として同じ場所にいつまでも留まっているわけにはいかない」と語っていた中岡。原爆ドームという難しいモチーフを扱うに際し、「抽象的なかたちと色から抱く絵の印象と、そこに描かれたものが原爆ドームだと意識した後に生じる見え方の違いを意識している」と。また同時に、対象を広げる為に描く初動を定着する方法としてドローイングの発表も行い、山や法枠のある風景を描いた紙の作品がガラス越しに見える空間を構成しました。
今回の展覧会は36cm四方のドローイング100枚以上を繋げて一枚の絵に構成します。単一の視点から見たものを分割して描くという点で、2011年の延長にあるといえるでしょう。山の中にある壊れかけた納屋を、視点を定めて分割、構成するプロセスの中で、トタン波板にあたる光のバリエーション、窓のひび割れがつくるリズムなどの背後にある確かなイメージが内部から立ち上がってきます。別部屋に展示される抽象性の強いタブローは、一見するとこれまでのスタイルと見まがうかもしれません。が実は同じモチーフを様々な角度から描いているといいます。廻りこんだ視点を以てより対象に近づくことで、作家による「変換」「翻訳」を読み取ることができるはずです。眼差しへの試みが中岡の作品の地平をさらに広げることが期待されます。
中岡は風景の一部を写真に撮り、その輪郭をなぞり鮮やかな色彩に置き換えることで空間をつくっていきます。下地のジェッソが起伏に富んだ余白を用意し、アクリル絵具や油彩、光沢のあるカシュー等様々な色を伴った物質が画面に息を吹き込んでいくかのようです。描く対象はいわゆる美しい景観だけでなく、海辺のブイ、ハイウェイ脇の土留めである法枠、採石場など普段見過ごされている形を含んでいますが、どのような対象であってもそれらは錬金術のように爽やかでのびやかな視覚言語に変換され、時として視線を画面上に浮遊させるのです。中岡独特のスタイルが生まれてきた所以です。
2011年の展覧会では、「作家として同じ場所にいつまでも留まっているわけにはいかない」と語っていた中岡。原爆ドームという難しいモチーフを扱うに際し、「抽象的なかたちと色から抱く絵の印象と、そこに描かれたものが原爆ドームだと意識した後に生じる見え方の違いを意識している」と。また同時に、対象を広げる為に描く初動を定着する方法としてドローイングの発表も行い、山や法枠のある風景を描いた紙の作品がガラス越しに見える空間を構成しました。
今回の展覧会は36cm四方のドローイング100枚以上を繋げて一枚の絵に構成します。単一の視点から見たものを分割して描くという点で、2011年の延長にあるといえるでしょう。山の中にある壊れかけた納屋を、視点を定めて分割、構成するプロセスの中で、トタン波板にあたる光のバリエーション、窓のひび割れがつくるリズムなどの背後にある確かなイメージが内部から立ち上がってきます。別部屋に展示される抽象性の強いタブローは、一見するとこれまでのスタイルと見まがうかもしれません。が実は同じモチーフを様々な角度から描いているといいます。廻りこんだ視点を以てより対象に近づくことで、作家による「変換」「翻訳」を読み取ることができるはずです。眼差しへの試みが中岡の作品の地平をさらに広げることが期待されます。
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