展覧会Exhibition

カールステン ・ ニコライ個展  bausatz noto ∞
bausatz noto ∞ - color vinyl display, 1998/2015.

photo by Julija Stankeviciene
Courtesy of Galerie EIGEN + ART Leipzig/Berlin and The Pace Gallery

  • カールステン ・ ニコライ個展  bausatz noto ∞

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カールステン ・ ニコライ個展 bausatz noto ∞

2015.12.4(金) - 12.23(水)

この度アートフロントギャラリーでは、カールステン ・ ニコライの個展 bausatz noto ∞ を開催いたします。

カールステン ・ ニコライのプロフィールについてはこちらをご覧ください。

*会期延長
渋谷ヒカリエにて、カールステン・ニコライの個展を引き続き開催いたします。
2016年1月2日~1月8日
詳しくはこちらをご覧ください。
日程 2015.12.4(金) - 12.23(水)
営業時間 11:00 - 19:00 (月休)
会場 アートフロントギャラリー(代官山)
オープニングパフォーマンス  2015年 12月4日(金) 19:00 -
ドリンクあり(有料)
 旧東ドイツのカールマルクスシュタットに生まれたカールステン・ニコライ(1965-)は、大学でランドスケープアーキテクチュアを専攻。卒業後は都市のデザインを手掛けていましたが、90年代に美術家としてベルリンで活動を始めました。1997年には早くもその才能を認められ、カッセルのドクメンタXに出展します。その後も欧米各地で展覧会を開く一方、アルヴァ・ノトの名前で電子音楽でも知られるようになり、ファクシミリ音やクリック音にまで音楽の領域を広げるなど視覚アートと音楽の世界を自由に行き来しながら活動の場を広げてきました。
 日本では、ワタリウム美術館、キャノンアートラボなどで観客とのインタラクティブな作品を発表、2003年には越後妻有アートトリエンナーレの川西エリアにサンレコーダーを設置。これは3年間のこの地における日照時間を計測して保管するもので、客観的事実の記録を通してパターンがみえてくるといいます。さらに2012年の芸術祭では信濃川流域で感じた水やその波動に着目し、水槽に入った水の波紋が周波数の変化を受けてスクリーンに投影される作品 Wellenwanne LFO をつくり、これは現在、里山現代美術館 [キナーレ]の常設作品として見ることができます。周波数の変動により変化する波紋が鏡に反射して映し出されるプロセスは、作家の言葉を借りれば「無作為の行為」であり、そういった無作為をコントロールしたり分析したりすることが可能なのか、問い続けながら次々と新しい作品を生み出しています。昨年文化庁のメディア芸術祭にてアート部門大賞を受賞し注目されたのは記憶に新しいことといえるでしょう。
 今回アートフロントギャラリーでの展示は、bausatz noto ∞ - color vinyl display, 1998/2015 を中心に展示します。アーティストに作成されたレコードと4台のターンテーブルがセットになっており、回転速度を変えたりしながら同時にエンドレスにループで再生される音を観客は聞くことができます。4つのレコードを組み合わせることで音のパターンは無限大の組み合わせが あり、作品そのものが音楽を作り出す装置でもあります。音楽とアートの2つの世界で活躍するこの作家の代表的な作品であるともいえます。もともとは1998年に発表されている作品ですが、今回はその新作のカラーバージョンの日本初公開となります。

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