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dialogue: 展覧会レポート 2012/2/16

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dialogue: 展覧会レポート 2012/2/16

2月4日(土)~26日(日)まで、横浜市民ギャラリーあざみ野で開催中の" View Pointsいま「描く」ということ"展のレポートです。
2011年6月にアートフロントギャラリーで個展を行った椛田ちひろをはじめとして、1970~80年代生まれの新進気鋭の若手作家4名の展覧会です。

1人あたりの展示スペースがとても広く、4つの個展を一気に観賞するような贅沢な展示構成。トップバッターの淺井裕介さんは代表的なマスキングテープを使った平面作品から陶の立体作品まで豊富なバリエーションの作品群が並びます。

そして次の展示室へ抜けると印象は一変、椛田ちひろの作品が壁全面を埋め尽しています。

入った瞬間、息を飲む。今までに観たことのないほどのダイナミックな作品の数々。鏡面のような黒い塊がまた黒い塊を映し、観賞する自分を映し、空間を映し、異世界へ誘い込むかのよう。これらがすべて黒いボールペンで描いたものだとは信じがたいほどに、私たちが連想するボールペンの色や質感とはかけ離れています。彼女は白い画面を塗りつぶしながら何を思い、何を見ているのでしょうか。

椛田ちひろは今や絵画や立体の領域にとどまらず、空間構成までもを作品の一部として表現しています。「描く」行為の先に、どのように作品たちを表出するか、どのように人が自分の作品に出会うのかまで構想されているようです。



もう1人注目したのは、2011年のプロジェクトN(東京オペラシティアートギャラリーでの展覧会)では壁全面を覆いつくすようにどこまでも続くパステルの山々が印象的だった吉田夏奈さん。彼女も今回は絵画作品が立体に発展しています。

パノラマ的に始まりと終わりがない山々から、今回は「島」という閉ざされた風景に挑戦し、そのため山が1つの物体となって展示されています。

最後は自分のアトリエを再現した中に作品を展示した桑久保徹さん。美術が非日常的なものであると一般的には解釈されやすいけれども、桑久保さんの作品が日常の延長線上にあることが真摯に感じ取れる構成。
作家にとって「描くこと」がまさに「生きること」である、それを力強くありながらも軽やかな流れの中に体感できる貴重な展覧会でした。

あざみ野コンテンポラリー vol.2 Viewpoints いま「描く」ということ
会期:2012年2月4日(土)~2月26日(日)
時間:10:00~18:00 会期中無休
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1・2
出品作家:淺井裕介、椛田ちひろ、桑久保徹、吉田夏奈
入場無料
●関連パフォーマンス: 椛田ちひろ×中村恩恵「事象の地平線」
日時:2012年 2月17日(金)19:30開演(19:15開場)
会場:横浜市民ギャラリーあざみ野 展示室1(椛田ちひろ作品展示スペース)
出演:中村恩恵
定員:40名 ※未就学児入場不可、保育あり(詳細はお問合せください)
入場料:前売券1,000円、当日券1,500円

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