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中谷ミチコ @ 平塚市美術館、神奈川

中谷ミチコ @ 平塚市美術館、神奈川

2022/04/08

4月9日(土)より、中谷ミチコの作品が平塚市美術館で開催される展覧会「リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」に出品されます。(中谷については こちら


■市制90周年記念 リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと
会期 :2022年4月9日(土曜日)~6月5日(日曜日)
会場:平塚市美術館(神奈川県平塚市西八幡1-3-3)


その後、全国を巡回予定
(6月12日(日)-7月21日(木)栃木県 足利市立美術館、7月29日(金)-8月31日(水)富山県 高岡市美術館、9月23日(金)-11月20日(日)広島県 ふくやま美術館、11月29日(火)-2023年01月29日(日)新潟県 新潟市美術館、2月11日(土)-4月2日(日)福岡県 久留米市美術館


出品作家作品
【序章】松本喜三郎、安本亀八、高橋由一、室江吉兵衛、室江宗智、高村光雲、関義平、須賀松園(初代)、平櫛田中
【彫刻】佐藤洋二、前原冬樹、若宮隆志、小谷元彦、橋本雅也、満田晴穂、中谷ミチコ、本郷真也、上原浩子、七搦綾乃
【絵画】本田健、深堀隆介、水野暁、安藤正子、秋山泉、牧田愛、横山奈美


幕末から明治初めに流行った生人形の迫真の技は、当時の日本人はもとより、来日した西洋人にも大きな衝撃を与えました。明治20年代に滞日した人類学者シュトラッツは「解剖学の知識もなしに強い迫真性をもって模写することができる」生人形師の力量に感嘆しました。また、彼は、生人形が理想化も図式化もされず、ありのままの姿であることにも着目しています。

高村光雲も幼い時に松本喜三郎の生人形の見世物を見ています。後年、彼は西洋由来ではない写実を気付かせた存在として、松本喜三郎をはじめとする生人形師を敬慕しています。

ここで重要なのは、写実表現はそもそもこの国にあったということです。遡れば江戸期の自在置物、さらには鎌倉時代の仏像に行きつきます。写実は洋の東西を問わず追求されてきたと見るべきでしょう。日本は近代化する過程において西洋由来の新たな写実表現を受容しました。これは既存の写実の方法や感性を新たに上書きする、もしくは書き替える作業であったことと思われます。

今また写実ブームが到来しています。現代の作家が手がけた作品にも先祖返り的な要素が見受けられます。これは旧来の伝統的な写実が息づいている証です。連綿と続く写実の流れが、いわば間欠泉の様に、息吹となって彼らの作品を介して噴出しているのです。また、彼らの作品の中には近代的なものと土着的なものが拮抗し、新たな写実を模索している姿勢も見出せます。このような傾向は、高橋由一まで遡ることができます。

本展は、松本喜三郎らの生人形、高橋由一の油彩画を導入部として、現代の絵画と彫刻における写実表現を検証するものです。西洋の文脈のみではとらえきれない日本の「写実」が如何なるものなのか、またどのように生まれたのか、その手がかりを探ります。

photo :《夜を固めるⅢ(雨)》2019

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