プロジェクトProject
dialogue : 阪本トクロウ 作家による作品解説 2012/6/14
ユニークな構図、日常に特化した作品を制作する阪本トクロウ。構図の巧みな使い方によって、私たちの日常を新たな視点で描き出しています。
アートフロントギャラリーでの2年振りとなる本展では、山梨日日新聞の連載小説に掲載されている原画の多数の小作品を展示しており、今までの坂本の作品では扱われなかった場面も多々描かれています。
その他に、都市と自然、それぞれの見慣れた風景を描いた大型作品も展示されています。
今回、作家本人に過去の作品との比較や解説、本展覧会タイトルの他に夜景をモチーフにした作品解説など今回の展覧会に対する考えや制作における試みを語って頂きました。
<過去の作品との比較、解説及び今回の展覧会に対する考えや制作における試み>
「呼吸」(2012)は、グレーと白のストライプだけで作られた作品ですが、これを観た人は横断歩道だと想像してしまうと思います。いつも人の持っている記憶を利用して作れないかと考えていて、見たものを出来るだけそのまま明快に画面に定着出来たらと思っています。また、作品に使うモチーフは「どこにでもあるもの」というルールを決めており、私の生活の中で記憶に自然と入ってきているものです。
同じモチーフで別の構図の作品「呼吸」(2007)を2007年に制作しました。同じように明快に形を取りだしたものですが、構図や比率のようなことをかなり考えて描いたものでした。
この作品の後に、「地図」や「バード」などの別のシリーズを制作していました。これらは画面全体を使ったオールオーバーな画面を試したものでもありました。
このような作品を制作した経験があり、本展の作品では構図という問題も私の中で飛び越えることが出来たと思っています。
「地図」という作品は福田平八郎の「漣」を思い浮かべながら地と図で作っていったものですが、それと同じような視点を意識して作った作品が本展の「呼吸」でもあります。
展示している他の作品も同様ですが、現在生きているこの世界をどのように見ているのか、という視点や眺めが表れるような作品になればと思っています。
「呼吸」(2012)は、グレーと白のストライプだけで作られた作品ですが、これを観た人は横断歩道だと想像してしまうと思います。いつも人の持っている記憶を利用して作れないかと考えていて、見たものを出来るだけそのまま明快に画面に定着出来たらと思っています。また、作品に使うモチーフは「どこにでもあるもの」というルールを決めており、私の生活の中で記憶に自然と入ってきているものです。
同じモチーフで別の構図の作品「呼吸」(2007)を2007年に制作しました。同じように明快に形を取りだしたものですが、構図や比率のようなことをかなり考えて描いたものでした。
この作品の後に、「地図」や「バード」などの別のシリーズを制作していました。これらは画面全体を使ったオールオーバーな画面を試したものでもありました。
このような作品を制作した経験があり、本展の作品では構図という問題も私の中で飛び越えることが出来たと思っています。
「地図」という作品は福田平八郎の「漣」を思い浮かべながら地と図で作っていったものですが、それと同じような視点を意識して作った作品が本展の「呼吸」でもあります。
展示している他の作品も同様ですが、現在生きているこの世界をどのように見ているのか、という視点や眺めが表れるような作品になればと思っています。