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アデル・アブデスメッド :  Play it Again
"ゴーストダンス" 2018、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ、photo: KIOKU Keizo

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アデル・アブデスメッド : Play it Again

2020年3月17日(火) – 5月10日(日)

日程 2020年3月17日(火) – 5月10日(日)
営業時間 11:00 - 19:00 (月、火および5月3-6日休廊)
レセプション 3月17日(火) 18:00-20:00
アデル・アブデスメッドは現在欧州を活動拠点としている重要なフランスのアーティストです。1971年アルジェリアに生まれ、リヨンのボザールで学んだ頃からビデオ作品を発表し始め、日常に潜む暴力や戦争の悲惨さなど私たちが生きる現代に鋭いメスを入れる作品を多様なメディアで制作しています。これまでヴェネチア・ビエンナーレに4回選ばれ、2007年にはネオンと有刺鉄線を使ったミニマルな2つの作品でベネッセ賞を受賞しました。

日本では横浜トリエンナーレ(2001)、あいちトリエンナーレ(2010) に参加し、奥能登国際芸術祭(2017)では主要作家として招かれました。廃駅に停車中の車両を光の棒が貫き、警報機に現れる「ま・も・なく」の平仮名が始まりを予感させました。翌年の越後妻有アートトリエンナーレでは、使われなくなった納屋にLED光がアクリル管を通して差し込み、竹林と連動した尺八の音が流れるなど音も使ったインスタレーション「ゴーストダンス」が注目されました。この3月に開幕するいちはらアート× ミックスでも、小湊鉄道五井駅の歩道橋の下にピアノを吊り下げ、自動演奏で「カサブランカ」のワンシーンに出てくるジャズピアノが披露されます。”Play it Again(もう一度聴かせて)”というタイトルが示すように、人間不在でありながら、この駅を出発する芸術祭の来訪者を音楽で送り出す作品が企画されています。

アデルの作品は人間の根源的な苦しみや哀しみを現代的な素材を使って表現したものが多くみられます。過激な戦争の悲惨さを直接的に社会に訴えた作品はCri (叫び、2012) では、ベトナム戦争の最中にアメリカ軍の空爆を逃れるために全裸で走り来る女の子の写真を元に、その瞬間を象牙で凍結させました。アルジェリア独立戦争の政情不安の中で故郷に帰れなくなり、たった一人でアートを作り続けることによって世の中と闘うことを余儀なくされた作家自身と重ね合わせているようです。ビデオ作品では頻繁に動物が登場し、アラブの春を連想させる鶏が焼かれる作品、Printemps (春)(2013)では動物愛護団体など様々な批判を受けましたが、三方の壁が映像で埋め尽くされ、観る人がその場から逃避できない、逃げずに現状を直視するしかない、という極めて強いメッセージを発信しています。この作品以外にも様々な動物の生態を人間のそれに重ね合わせながら生命が本来持っている残酷さや美しさを作品化しています。

宗教的、性的、政治的なタブーを打ち破り、社会問題や困難な状況に素手で立ち向かうアデル・アブデスメッドの軌跡を、作品やコンセプトのマケットで構成します。ぜひご高覧ください。

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