展覧会Exhibition

椛田ちひろ 個展 - Following the Shadow
Following the Shadow, 動物の骨
インクジェット紙にボールペン

  • 椛田ちひろ 個展 - Following the Shadow

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椛田ちひろ 個展 - Following the Shadow

2015.5.29(金) - 6.21(日)

この度アートフロントギャラリーでは、椛田ちひろ個展を開催致します。

椛田ちひろの作品、プロフィールについてはこちらをご覧ください。
日程 2015.5.29(金) - 6.21(日)
営業時間 11:00 - 19:00 (月休)
会場 アートフロントギャラリー(代官山)
レセプション  2015年 5月29日(金) 18:00 - 20:00
作家在廊日 6月21日(日)14時ごろから
 椛田ちひろは1978年福岡生まれ東京育ち。2004年に武蔵野美術大学大学院を修了後、アーティストとして活動を始める。2011年のMot Annual、2012年のVOCA展2012に参加し注目を集める。アートフロントギャラリーでは2010年以降作品を発表し、今回で5回目の展示となる。最近では2013年のスイスでの開催した個展をはじめ、シンガポールでのレジデンスなど海外における発表も目立っている。
椛田ちひろの作品は筆を使わず指と手で書いていく油彩画とボールペンによる線の重なりによって表現される抽象的な世界が主なものだが、自身のコンセプトである見えないものをとらえるという表現において鏡やアクリルなど透明性を帯びるものも時々選択される。
 過去数回のアートフロントギャラリーの展示ではその回を重ねるごとに様々な素材を用いて新しい方向性を見せてきている。椛田の平面における抽象的なかたちは昨年のシンガポールにおけるレジデンス以降ある領域に達したように見える。今年1月のシンガポールで出品されていた作品ではより洗練された平面作品(川のシリーズ)を見せているが同時に大きな立体のアクリル作品を発表している。それはともすれば、その表現が平面に収まりきらない状態になってきているようである。
今回の展示において椛田はより空間的なインスタレーションを目指している。そのキーワードとなるのは影である。影もまたつかみどころのない見えないものだと椛田は言う。
 谷崎潤一郎の陰翳礼讃にもみられるように日本人は影に対して独特な美の意識を持っている。椛田の影や闇に対する意識とは一体どんなものだろうか?ギャラリーという西洋的な明るく白い空間において椛田はどんな影を見せるのだろうか?
影というのはある物体に光が当たってその姿を空間上に転移した形であるが、その姿は環境によって実際の物体から想像もつかないかたちを見せることがある。
 今回アートフロントギャラリーにおいて、椛田が掴み取る影の形はきっとだれも想像できないような新しいかたちであると期待したい。

椛田ちひろさんが展覧会前の打ち合わせに来廊いたしました。
ボールペンを用いた平面及び立体作品を中心に、最近では海外でも評価が上がっている椛田さんですが、今回の作家のテーマは影。
これまでにも増して広がりや空間を感じさせるスケールのあるテーマだけにどのように表現するのか今から楽しみです。
写真は椛田さんが自ら作ったスペースの模型をもとに構想を語る様子。
今後数回にわたって今回の展示のポイントをお聞きします。
ご期待下さい。

「Following the Shadow, 下村1」
2015年 / インクジェット紙に油性ボールペン / 900×900㎜

作品解説1
<Following the Shadow,石シリーズについて>
ダム底へ沈んだ集落や、かつて栄えた金鉱の遺跡から拾い集めた石が本展の主題となっています。本展では石の影を記憶に見立て、そのかたちを写し取り描かれています。

複数の光源によって石は様々なかたちの影をつくり、自身の周りに映します。その影はどれも本来の姿に似せながらも様々にかたちを変え、重なり合い、やがて全く異なったかたちを現し、それらがボールペンで表現されています。

石の周りに放射状に伸びた影は見ようによっては花弁のようで、それが石の影だとは一見気づかれないかもしれません。本体である石は画面上からは消え(それは空白として画面中央に残りますが)、この「石の花」が画面を支配します。

失われたものの記憶はーその影は、光源によってそのかたちを時々この「石の花」のように変えるのです。影はもとの姿に戻る事はできず、そして影はやがて世界を物語りはじめるのです。

Following the Shadow, 2-1 (部分)

作品解説2
<Following the Shadow 1,2 インスタレーションについて>
石のかわりに何もない空間を中央に配置し、光源を追った線が鏡面に映る、虚像(影)でできた絵画。絵のように見える部分の半分は鏡に映った影であり、実際に描かれた部分と影との境界は溶けて曖昧です。影と現実が溶けるようにして成り立っているこの絵画は、私たちの世界の小さなモデルといえるでしょうか。



次の構想、展開について

絶滅した動物の頭蓋骨や人間の頭部(こちらは生きている)の影を写し取り描くことで、生と死をテーマとし、さらに影にまつわるインスタレーションなどを構想中。
ご期待ください。

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