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冨安由真 × 楳図かずお、あべのハルカス美術館(大阪)
2022/09/15
9月17日(土)より、冨安由真が大阪のあべのハルカス美術館にて開催される「楳図かずお大美術展」に出品します。今年の3月まで東京で開催され、好評を博した展覧会が大阪でご覧いただけます。ぜひ、ご注目ください。
(冨安についてはこちら)
■楳図かずお大美術展
会期
2022年9月17日(土)~11月20日(日)
会場
あべのハルカス美術館 (大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階)
写真:
冨安由真《Shadowings》2022年 ミクストメディア
©冨安由真 ©楳図かずお Photo: Ken Kato
東京展の展示風景より----
本作品のタイトルにも使用されている「Shadow」は英語で「影」という意味とともに「霊」を意味する単語です。
現実と非現実のはざまや、不可視のものに対する知覚を擬似的に体験させる作品を制作している冨安は、本展において楳図かずおの新作《ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館》の素描101点が展示されている空間の中央に自作を設置し、空間全体の演出を行なっています。冨安が制作した部屋のような空間には、斜めに伸びる梯子や仮面、あるいはピンクのボタンなど「ZOKU-SHINGO」の作中に関連したオブジェが配置され、時間とともに照明が変化していきます。また、冨安の描いた絵画には、少年少女のシルエットや、丸、三角といった『わたしは真悟』を想起させるイメージが登場します。冨安は楳図かずおが現実と非現実といった次元の異なる世界を地続きに描く不思議なパースや構図に強い興味を持ったそうです。
それと同時に科学的には取るに足らないと考えられがちな「影」や「霊」的なもの、あるいは「気配」といったものへの楳図の関心にも共感したと言います。さまざまに変化する照明によって、冨安はそのような二人の共通項を浮かび上がらせようとしているのかもしれません。