プロジェクトProject
Gallery Picks for the Month(角文平 Housing シリーズ カタログ出版)
作家情報
この度、アートフロントギャラリーでは、角文平がこれまで手がけてきた作品シリーズの中から、「Housingシリーズ」に焦点を当てたカタログを制作いたしました。
本カタログは、単に「家」というモチーフを用いた角の作品を紹介するだけでなく、現代における「住むこと」の意味や、住居という空間に対する作家自身の深いまなざしや思考の軌跡を辿る、非常に読み応えのある内容となっております。
■カタログ詳細
タイトル:Bunpei Kado Housing
編集、発行:株式会社アートフロントギャラリー
デザイン:北風 総貴(ヤング荘)
発行日:2025年4月
サイズ:240 × 182 × 5 mm
ページ数:60ページ
言語:日英
価格:¥1500 +TAX
購入はこちらから
また、5月15日(木)から、韓国のMetaGallery LaLunaにて、角にとって韓国で初めての個展となる「DREAM HOUSE」を開催いたします。
Housing シリーズ カタログ
福井県で生まれ育った作家・角文平が、大学進学を機に上京した際、東京の住環境のあり方に大きな衝撃を受けたことをきっかけに始まったのが、「Housing シリーズ」です。地方の広々とした住まいから、都市部の限られた空間へと移行する中で、彼の中に芽生えた違和感や問いかけは、やがて「住むこと」そのものの意味を見つめ直す創作へとつながっていきました。その後も長きにわたって継続されている「Housing シリーズ」は、単一の作品にとどまらず、いくつかのテーマや形式によって展開される複数のサブシリーズを含むまでに発展し、今では角文平を代表する重要なシリーズ作品のひとつとして位置づけられています。今回のカタログでは、これら「Housing シリーズ」に属する多様な作品群を紹介するとともに、単なる作品解説を超えて、角自身が住居や住まいというテーマに込めてきた思いや視点、そしてその変遷を深く掘り下げています。
さらに本カタログには、建築家であり建築史家としても高名な藤森照信氏との対談を収録しており、角文平の創作の背景や、各作品に込められた思考や感情に迫る、極めて貴重な対話をお楽しみいただけます。また、建築史家・建築批評家として広く知られる五十嵐太郎氏には、本シリーズに寄せて特別にテキストを執筆いただき、角の作品をより広い建築的、さらには社会文化的な文脈の中で捉える視点を加えていただきました。
アートと建築、そして「住まい」に迫る一冊として、角文平の作品世界をより深く理解するための貴重なカタログとなっております。ぜひお手に取ってご覧ください。

Bunpei Kado Housing
作家コメント
この度、私の作家キャリアの始まりから今に至るまで、ずっと継続的に制作し続けてきた「家」シリーズの作品を一冊の作品集としてまとめることとなりました。
生まれ故郷は、福井県の山間の小さな山村であり、隣接する建物も少なく、戸建ての家が自分たちの住処として育ってきた私が、大学進学のため上京し東京に住むことで、その住環境や住民同士のテリトリー、狭小な建物など、衝撃を受けたことからこの一連の作品はスタートしています。
あれから30年弱の年月が経ちますが、刻々と変化する自然環境、資源、人口、時代の流れなどに対応してその都度少しづつ変貌を遂げる住居や都市の姿を目にすると、これからも私は作品として「家」を制作し続けるのではないかと思います。
最後に、この作品集を作るにあたり快く対談をお受けいただいてお話しいただいた藤森照信様、テキストをご執筆いただきました五十嵐太郎様に心より感謝申し上げます。
角文平
Housing シリーズ 作品
「Housing」シリーズの中から、実際にどのような作品があるのか、代表的な作品を2点ご紹介いたします。
まず1点目は、ボルダリングのホールドから着想を得たシリーズの作品です。限られたスペースの中でバランスを取りながら暮らす、現代の不安定な住環境を、壁に取り付けられたホールドに見立てて、比喩的に表現しています。

角文平《Floating Island Circle #05》2024 / 合板、MDFに塗装 / Φ430×90mm [ASK]
2点目は、家型のガラスの中に熊の置物が置かれた作品で、「野生の記憶」シリーズとも関わりを持つ一作です。加工され、熊の置物となった木が、かつて大地に根を張っていた頃の記憶を、そこから木が芽吹くというかたちで表現しています。自然と人の営みの関係性を静かに問いかけるような作品です。

角文平《野生の記憶-熊_HOME #01》2024 / 熊の置物、鉄、鉛、和紙、ガラス、半田 / 350×250×200mm [ASK]
個展「DREAM HOUSE」
2025年5月15日から7月12日まで、韓国・ソウルにあるMetaGallery LaLunaにて、角文平の韓国初となる個展「DREAM HOUSE」を開催いたします。本展は、今回ご紹介してきた「Housing シリーズ」に焦点を当て、「住まい」というテーマに向き合い続けてきた角文平の表現を、多面的にご覧いただける機会となっております。
会場では、新作を含む作品を通じて、「家」という存在に対する彼独自の視点や思索をじっくりと体感していただけます。不安定さや移ろいと共にある現代の住環境を表現した作品の数々は、現代における「住むこと」の意味をあらためて問いかけてくることでしょう。ぜひ、ご期待ください。
■展覧会情報
角文平 個展
展覧会タイトル:DREAM HOUSE
会期:2025年5月15日(木)~ 開催中
会場:Meta Gallery La Luna(メタギャラリー・ラルナ)
ソウル・カンナム区 トサンデロ85ギル41
Website

MetaGallery LaLuna Website
アーティスト
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