プロジェクトProject
大地の芸術祭2018 SoKo特別展示より、新作紹介① 《フローティング・スカルプチャー 2018》
大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ
現在開催中の大地の芸術祭2018では磯辺行久が大々的に取り上げられ、最新作《サイフォン導水のモニュメント》をはじめ2000・2003・2015年の大規模作品が再現されています。信濃川の流れとともに変化してきた越後妻有の地理や社会の変化を浮き彫りにする磯辺作品を見直すまたとない機会です。
この芸術祭でオープンした磯辺行久記念 越後妻有清津倉庫美術館[SoKo]では、磯辺のキャリア初期から妻有でのプロジェクトにいたる一連の活動を網羅的に紹介するとともに、体育館では特別展示として環境的モチーフを全面的にアートに取り入れた90年代以降の作品を展示しています。今回はその中でも、磯辺が60年代に環境とアートとの関わりを意識するルーツを再解釈し制作された新作、《フローティング・スカルプチャー 2018》を紹介します。
1965年に渡米後、磯辺は作品のモチーフとして風や空気に注目し、様々な形態での作品を思考錯誤していきます。1967年のモントリオール万博でバックミンスター・フラーの設計したアメリカ館ドームなど、新しい素材と構造に関心を寄せた磯辺は、様々な設計コンペにも応募していきます。重力から解放された構造への興味はやがて、ビニール素材の空気構造へと展開します。
大地の芸術祭2018は9月17日まで開催中です。越後妻有の新たな旗艦施設となったSoKo美術館への皆様のご来場をお待ちしております。
磯辺行久記念 越後妻有清津倉庫美術館ウェブサイト