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冨安由真 @ 原爆の図丸木美術館、埼玉

冨安由真 @ 原爆の図丸木美術館、埼玉

2023/06/29

7月8日(土)より冨安由真が原爆の図丸木美術館にて個展を開催します。大変貴重な機会になります。ぜひご高覧ください。

■冨安 由真 影にのぞむ 
Yuma Tomiyasu In Presence of Shadows

会期:2023年7月8日(土)~9月24日(日)
会場:原爆の図丸木美術館(〒355-0076 埼玉県東松山市下唐子1401)
イベント:
7月8日(土)午後2時 オープニングトーク 
8月5日(土)午後2時 作家によるギャラリートーク
8月19日(土)午後2時 作家ギャラリートーク
9月9日(土)午後2時 作家ギャラリートーク
9月24日(日)午後2時 作家ギャラリートーク
(いずれも参加自由、要入館料)
ウェブサイト

<作家コメント>
 私の母方の祖父母は、広島原爆の爆心地から1.5kmのところで被爆しました。祖母は生前、一度だけ私にその体験を話してくれたことがあります。皮膚が剥がれ落ちた腕を、幽霊のように前に掲げながらぞろぞろと歩く人々。助けてくれと言われたけど、どうしようもなくて助けられず、自身も死に物狂いで逃げたこと。祖母は、泣きながらその時の話をしてくれ、その内容の悲惨さ、凄惨さに、強い衝撃を受けたのをよく覚えています。
 祖母の人生に思いを巡らせる時、広島原爆は私にとっては切り離せないものでした。自分が被爆3世であることから、いつか広島原爆に向き合った作品を作りたいとずっと胸に秘めていましたが、今回光栄なことにその機会を得ることが出来ました。原爆は今後も向き合っていきたいテーマではありますが、今最良だと思える形で発表したいと考えています。
 制作は、実際に被爆者の方にお会いし、お話を伺うところから始めました。私の制作スタイルの中では珍しくリサーチベースで行いながらも、より普遍的な表現を模索したいと考えています。被爆者の方々は既にご高齢で、その体験を直に後世に伝えられる場が減ってきていることに強い危機感を感じます。一方で、私はその思いを、語られる「言葉」という形だけでなく、違う形で伝える力が芸術にはあるとも信じています。
 2023年は第二次世界大戦が終わって78年目の年となりますが、今なお世界では戦争が無くなりません。この作品が人間の悲しみや苦しみに今一度目を向け、平和への思いを強くするものになればと願います。

冨安由真

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