展覧会Exhibition
Art Front Selection 2021 spring
2021年4月9日(金)-5月16日(日)
日程 | 2021年4月9日(金)-5月16日(日) |
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営業時間 | 水~金 12:00-19:00 / 土日 11:00 - 17:00 |
休廊日 | 月曜、火曜、4月29日(木・祝)- 5月5日(水・祝) |

川俣正《tsunami no.16》2016
2016年にポンピドー・メッスで開かれた川俣正の個展、”Under the Water”展 を機会に作られたtsunami シリーズは、川俣にとって海外から日本をみつめる視点をもって作られた作品です。海に流される瓦礫の下にはいってしまった多くの人々の苦しみや悲しみを、まさに瓦礫を彷彿とさせる木材を使って表現しています。10数年パリを拠点にプロジェクトを展開する川俣は、この出来事を日本人自身が忘れていくことを危惧し、記憶に留めるために作品を制作しましたが、東京では初公開となるこの機会にぜひご高覧ください。

アデル・アブデスメッド《Play it again》2019
同じくパリを拠点とするアデル・アブデスメッドはドローイングの展示を行います。このうち、まもなく開催が見込まれる いちはらアートxミックス2020+のために現地視察を経て構想されたドローイングが“Play it Again”になります。実際のインスタレーションは五井駅の歩道橋からピアノが吊り下げられ、映画《カサブランカ》の音楽が流れるというノスタルジーと悲劇が入り混じった作品となる予定です。

ムニール・ファトゥミ《calligraphy of fire》2017
フランス/モロッコ国籍をもつムニール・ファトゥミもまた、異文化・辺境・生と死といったグローバルなテーマでインスタレーションを行うことで知られています。アートフロントとの関わりは、2016/2019年の瀬戸内国際芸術祭での旧粟島小学校の廃校プロジェクトに始まり、2018年の妻有トリエンナーレ(アデルも参加)に参加しています。今回はアラビア文字を切り出した素材で作った立体と、時代を鋭く反映するビデオ作品を展示します。

原田郁《GARDEN - HOUSE - WHITECUBE 2016》2016
別の部屋には若い世代の作家を集めてみました。
まず、3Dのバーチャル世界をコンピューター上に創り出しその中の風景を実際にキャンバスに描き出す原田郁の作品です。このように入れ子になった構造の中で、見る人は自分の立つ位置がイリュージョンのようになる体験を味わい、様々な展開を秘めた作家として特に注目されている作家です。
2021年3月末まで新宿のNTTインターコミュニケーション・センター [ICC] で開催されていた企画展でも好評を得た作品も展示します。

金氏徹平《White Discharge (figure)》
金氏徹平もどこかポップな作品、或いは全く違ったコンセプトで多方面に展開中ですが、特に人気のフィギュア(横浜トリエンナーレ2020に展示)を特別に展示しますのでぜひご高覧ください。これらのフィギュアはアメリカやアジアなど海外からも注目が集まっています。
これに加えて珍しい作風として、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレに参加したことから誕生した、夏の季節に雪を想う“SF (Summer Fiction)”シリーズより、除雪車や、信濃川の石を雪ダルマ風に配した作品をお見せします。

西咲知美《Vascular Stent Necklace》2020
さらに若い世代として今飛躍を遂げつつあるのが西咲知美(西澤知美)です。日常における思いがけない出会いを求めて、美容と医療、アートの境界を作品化している西咲の近作をご覧ください。手術用に使うステントや4口フラスコを使ってトルソに仕立て、美容と医療の狭間に存在する怪しげな世界を抽出します。

冨安由真《Untitled (Abandoned Place 5)》2020
また、同じく若手で劇場型のインスタレーションを得意とする冨安由真の油彩画を展示します。今年神奈川のKAATで開催された展覧会”漂泊する幻影“展にも出品された廃墟の建物を描いた作品が中心となっており、冨安が我々に問いかける日常と心霊現象の間に存在するような不思議な体験に誘います。今年の いちはらアートxミックス2020+では、さびれてしまった観光ホテルを舞台とした新たなインスタレーションを設置予定。この秋の金沢21世紀美術館のアペルト展も期待されます。

河口龍夫《関係-種子4(もやしそば)》1988
河口龍夫の1990年代の種子を鉛に埋め込んだ作品も展示します。
4月19日から慶應大学アートセンターで展示が始まりますのでこちらも併せてご高覧ください。(http://www.art-c.keio.ac.jp/news-events/event-archive/artist-voice01/)
時空を超えて反響しあう作品の展示をお楽しみいただければ幸いです。
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