展覧会Exhibition
Mounir Fatmi(ムニール・ファトゥミ)Peripheral Vision
2017年 11月16日(木) - 12月24日(日)
この度アートフロントギャラリーでは、Mounir Fatmi(ムニール・ファトゥミ)の個展を開催致します。
1970 モロッコ、タンジェ 生まれ 現在パリとタンジェにて制作を続けている。近年では2015年の瀬戸内国際芸術祭で来日し廃校を舞台にインスタレーションの作品を展開した。本展覧会では瀬戸内で展開した作品を再構成するほか
信仰対象の冒涜、ドグマとイデオロギーの破壊と終焉をテーマとする小作品も展示する。世界的にも評価が高い作品群の中から特に消費というテーマを元に消滅に関心を持つシリーズを見ることができる機会となる。
作家についてより詳しい経歴は下部のサムネイルよりご覧ください。
1970 モロッコ、タンジェ 生まれ 現在パリとタンジェにて制作を続けている。近年では2015年の瀬戸内国際芸術祭で来日し廃校を舞台にインスタレーションの作品を展開した。本展覧会では瀬戸内で展開した作品を再構成するほか
信仰対象の冒涜、ドグマとイデオロギーの破壊と終焉をテーマとする小作品も展示する。世界的にも評価が高い作品群の中から特に消費というテーマを元に消滅に関心を持つシリーズを見ることができる機会となる。
作家についてより詳しい経歴は下部のサムネイルよりご覧ください。
日程 | 2017年 11月16日(木) - 12月24日(日) |
---|---|
営業時間 | 11:00-19:00(月曜休廊) |
レセプション | 2017年 11月16日(木) 19:00 - 21:00 |
同時期開催 | ディアスポラ・ナウ! ~故郷(ワタン)をめぐる現代美術 (岐阜県美術館)会 期:2017年11月10日(金曜)から2018年1月8日(月曜・祝日)まで 休館日:11月13日、11月20日、27日、12月4日、11日、18日、25日~1月2日 ※11月17日(金曜)、12月15日(金曜)は夜間開館日 ※2018年は1月3日より開館(年末年始の休館2017年12月25日(月曜)~2018年1月2日(火曜)) http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/page5361.php |
モロッコ出身でパリ在住のムニール・ファトゥミは現在最も注目されているアーティストのひとりです。今年のヴェニス・ビエンナーレでは60年ぶりに参加したチュニジアの代表として、「亡命館」を作って移民問題や人々の移動の自由を問いかける作品を提示しました。日本では森美術館のアフリカ・リミックス(2006)に続いて昨年の瀬戸内国際芸術祭(2016)などが記憶に新しいですが、ギャラリーでの個展は初となります。
今回のテーマは「飛ぶ時間」。昨年瀬戸内の粟島で滞在制作し、廃校に遺された品々を通じてかつてそこにあった時間、こどもたちの喧騒などを紡ぎだしました。教室に置かれた時計は揃って4時を指したままですが、モロッコの港町に生まれ、行商する母親に連れられて多くの時間を蚤の市で過ごしていたというファトゥミにとって、過去とは何か、或いは教育とは、自国文化を継承する制度はどうあるべきか、など様々な問いをつきつける道具でもあったようです。今回の展覧会では実際に瀬戸内から運ばれてきた「忘れられたモノ」をもとに時を再構築する試みを展開します。
同時に世界的に評価の高いファトゥミの作品群の中から、ノコギリの刃にアラビア文字でコーランの一節を彫り抜いたシリーズを展示します。子供は触ってはいけないと神聖視されていたコーランを空洞化し、削ぎ落とされた断片によってさらに新しい作品も再生します。2012年に南仏トゥールーズの芸術祭で発表した、コーランを地面に投影した作品が「不敬」とみなされ(踏まないようにというサインが未設置だった)アーティスト自ら作品を撤去する事態に追い込まれましたが、ファトゥミは宗教を含め消費・イデオロギーなど様々なテーマに鋭く介入していきます。真摯に問題に向き合い、温厚な人柄で自らのアイデンティティを普遍化させていく制作姿勢が高く評価され、近年は欧米だけでなく中東圏やアジアにおいても展覧会を数多く開催しています。
日本で作品が見られる貴重な機会にぜひお出かけください。
今回のテーマは「飛ぶ時間」。昨年瀬戸内の粟島で滞在制作し、廃校に遺された品々を通じてかつてそこにあった時間、こどもたちの喧騒などを紡ぎだしました。教室に置かれた時計は揃って4時を指したままですが、モロッコの港町に生まれ、行商する母親に連れられて多くの時間を蚤の市で過ごしていたというファトゥミにとって、過去とは何か、或いは教育とは、自国文化を継承する制度はどうあるべきか、など様々な問いをつきつける道具でもあったようです。今回の展覧会では実際に瀬戸内から運ばれてきた「忘れられたモノ」をもとに時を再構築する試みを展開します。
同時に世界的に評価の高いファトゥミの作品群の中から、ノコギリの刃にアラビア文字でコーランの一節を彫り抜いたシリーズを展示します。子供は触ってはいけないと神聖視されていたコーランを空洞化し、削ぎ落とされた断片によってさらに新しい作品も再生します。2012年に南仏トゥールーズの芸術祭で発表した、コーランを地面に投影した作品が「不敬」とみなされ(踏まないようにというサインが未設置だった)アーティスト自ら作品を撤去する事態に追い込まれましたが、ファトゥミは宗教を含め消費・イデオロギーなど様々なテーマに鋭く介入していきます。真摯に問題に向き合い、温厚な人柄で自らのアイデンティティを普遍化させていく制作姿勢が高く評価され、近年は欧米だけでなく中東圏やアジアにおいても展覧会を数多く開催しています。
日本で作品が見られる貴重な機会にぜひお出かけください。