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令和5年度(第74回)芸術選奨
2024/02/29
蔡國強 と 大巻伸嗣 が令和5年度(第74回)芸術選奨文部科学大臣賞及び同新人賞に選ばれました。彼らの更なる活躍にご注目ください。
蔡國強:芸術選奨文部科学大臣賞 受賞
贈賞理由:
「蔡國強 宇宙遊 ―〈原初火球 〉から始まる」展の成果。
国際的に高く評価されている蔡國強氏は、火薬で屏風(びょうぶ)に描いた作品を発表した1991年の個展「原初火球(げんしょかきゅう)」展を、その後に展開する各プロジェクトの重要な出発点と位置付けている。本展では、この30年前の作品から近年のネオンを使用したキネティック・ライト・インスタレーションまでを同一会場内に展示し、自身の活動の軌跡と未来への展望を示した。特集展示「蔡國強といわき」は、作家としての形成期を過ごした日本への想いを伝えている。
蔡國強「宇宙遊 ―〈原初火球〉から始まる」国立新美術館(2023.6.29-8.21)
大巻伸嗣:芸術選奨文部科学大臣新人賞 受賞
贈賞理由:
「大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ」展ほかの成果。
大規模なインスタレーションを展開する大巻伸嗣氏は、鑑賞者の身体感覚に働きかけ、展示空間を非日常的な空間に変容させる。今回発表された「Gravity and Grace」の最新バージョンとともに、真っ暗な展示室で発表された「Liminal Air Space-Time 真空のゆらぎ」は、風を孕(はら)むことで刻々と動き、変化する布の姿が観客を圧倒する。量感を変化させ続ける新しい彫刻の可能性を示してもいる。近作の言語と映像による作品を含め、人間存在自体を問う彫刻家の今後を期待したい。
大巻伸嗣「Interface of Being 真空のゆらぎ」国立新美術館(2023.11.1-12.25)
芸術選奨:
演劇、映画、音楽、舞踊、文学、美術A、美術B、メディア芸術、放送、大衆芸能、芸術振興、評論の12部門において、優れた業績を上げた人物に対して贈られる文化庁主催の賞。