プロジェクトProject
アートフェアART SG 2024 参加 (シンガポール)
ギャラリー
2024年1月19日~21日(VIPプレビュー:1月18日)
アートフロントギャラリーは、2024年1月19日〜21日にシンガポールで開催されるアートフェアART SGに参加します。
Art SGは、前回に引き続きシンガポールの金融街の中心にあるマリーナ・ベイ・サンズ・エクスポ&コンベンション・センターにて開催。2023年には43,000人が来場した本フェアは、2024年は世界各国から115のギャラリーが参加します。
アーティスト:
エコ・ヌグロホ / Eko Nugroho
金氏 徹平 / Teppei Kaneuji
角文 平 / Bunpei Kado
青山 夢 / Yume Aoyama
副島 しのぶ / Shinobu Soejima
日程 | 2024年1月19日~21日(VIPプレビュー:1月18日) |
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ブース | BC01 |
会場 | マリーナベイ・サンズ エキスポ&コンベンションセンター (10 Bayfront Ave, Singapore) |
Official Website | https://www.artsg.com/ |
Vibrant Visions
今回のブースのテーマは「Vibrant Visions」。来場者を鮮やかな色彩と異文化の創造性の世界へと誘います。
私たちのブースでは、四名の作家の作品を展開。一人目はエコ・ヌグロホ。彼はインドネシアの伝統的なメディアや技法を再解釈した作品で知られる国際的に最も知られたインドネシアのアーティストの一人です。二人目は、金氏徹平。日常的なイメージを含むフィギュアや雑貨を組み合わせることで、個々の物体が持つ本来の意味とは異なるダイナミックな表現を展開し、彫刻の新しいあり方を探求・確立させてきたアーティストです。三人目は、日常生活の微妙なエッセンスをとらえ、独特のユーモアセンスで作品化する、角文平。そして四人目は、着物、婚礼衣装、紙幣、駅名標など、日本独自のイメージを組み合わせ、ポップな絵画を制作する若手アーティストの青山夢です。
「Vibrant Visions」のテーマのもと、芸術の多様性、色彩の探求、そして現代アートが生み出すグローバルなつながりを彼ら4名のアーティストの作品の融合によって表現します。この展示は、シンガポールのアートシーンのエッセンスを凝縮していると同時に、世界の舞台で活躍する優れたアーティストたちの広範囲に及ぶ影響力を表現する空間となることでしょう。
さらに、映像作品を出品する副島しのぶは、マリーナベイに隣接するArt Science Museumのフィルムプログラムで作品を発表します。こちらもお見逃しなく!
エコ・ヌグロホ / Eko Nugroho
インドネシアのジョグジャカルタ生まれのエコ・ヌグロホは、最も高く評価されているインドネシア人アーティストの一人です。壁画やドローイングを中心に、書籍、コミック、ビデオ・アニメーションなどのメディアとコラボレーションした作品を制作。また、1990年代後半の学生運動との関わりから、社会問題をテーマにした作品も制作しています。

エコ・ヌグロホ 出品作品《What I Plant Grows Wilder Than What You Plant》 280x150cm, 刺繍絵画, 2019
また彼はこれまで、ROH Projects(インドネシア、2023年)、アートフロントギャラリー(東京、2019年)、 アジア・ソサエティ(ニューヨーク、2017年) 、ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(オーストラリア、2016年)、 パリ市立近代美術館(フランス、2012年)、シンガポール・タイラー・プリント・インスティテュート(シンガポール、2013年)、キアズマ現代美術館(ヘルシンキ、フィンランド、2008年)、Artoteek(デン・ハーグ、オランダ、2005年)等で個展を開催し作品を発表。その他にも、奥能登国際芸術祭 (石川、2017年)、瀬戸内国際芸術祭(香川、2019年)、リヨン・ビエンナーレ(フランス、2013年)、第55回ヴェネチア・ビエンナーレ(イタリア、2013年)等にも参加し、世界各地で高い評価を得ています。

エコ・ヌグロホ 《Flowerful Future》2023 、刺繍絵画、168 x 140cm

刺繍絵画 制作風景
金氏 徹平 / Teppei Kaneuji
金氏徹平は主に日常的なイメージを持つフィギュアや雑貨を素材として使用し、現代社会で大量生産され続ける情報のイメージを、リズミカルに反復と増幅を繰り返し展開させることで注目を集めるアーティストです。個々の物体が持つ本来の意味が無視されて繋げられることで、思いもしなかったダイナミックな表現がもたらされる作品が魅力的です。

金氏 徹平《Games, Dance &The Constructions (Color plywood)#22》2022, 182x120x4cm, 合板にシルクスクリーンプリント
彼は自身の代表的な作品シリーズ「Teenage Fan Club 」について次のように語っています。「Teenage Fan Club シリーズは異なる物語、スケール、時間、流行、ルール、パースペクティブのコラージュによる現象のフィギュアです。髪の毛というモチーフは彫刻の歴史の中でも重要なモチーフであり、身体と物質の間にある存在と捉えることもできます。大きなコンサートでステージには近づけず、大勢の観客の後方から鑑賞している際に、ステージの上も見えず、大量の後頭部だけが一つのリズムに合わせて蠢く状況が一匹の流動的な怪物のように見えたことも具体的な制作のきっかけになりました。(アーティストインタビュー、2022年)」

金氏 徹平《Teenage Fan club #117》2023, 18.5x14x6cm, プラスチックフィギア、ホットグルー
角文 平 / Bunpei Kado
ART SG 2023から連続参加となるアーティスト・角文平の特徴は、制作においてまず、手元にある材料からステレオタイプな「物」を作ることにあります。それは誰が見てもどこにでもありふれたナイフや椅子や引き出しで、私たちが見慣れた「物」です。ステレオタイプな「物」は、日常品そのものが持つありふれた「記号」としての意味を発揮します。そして、次に特殊なのは物と物をパズルのように組み合わせることでステレオタイプな「物」が持つ機能や意味をずらし、新たな意味を生じさせることにあります。見慣れた物と物の組み合わせで実際にはあり得ないことを見せることが彼の作品の明快な面白さであり、そこから生じる意味の振幅もこの数年で非常に広がりを持ってきています。

参考作品
左:角文平《山水図屏風》2018
右:山田介堂ほか《山水図屏風》(右隻のみ)1913~1917 福井県立美術館蔵「Reborn~未来へのアップデート~II 未来を発明」展 福井県立美術館、2019、photo by 椎野晃史
今回彼は、ボルダリングホールドを使用した山水画 屏風作品の最新作を発表します。本作は2018年に制作した屏風作品の最新バージョンで、現代版の山水画と言えるでしょう。彼は、本シリーズについて次のように語っています。
「ボルダリングホールドには、以前から壁に突起物が付いていて人がそれを登るとか、その行為自体や、壁のあり様とかそういうものがすごく立体として面白いなとずっと思っていました。重力に逆らう行為、壁面をギリギリで登っていくとか重力を感じさせない動きとかそういうものが面白いと感じて作品化したいなとずっと考えていたモチーフです。
その考えが作品になったのは、数年前に僕の地元の福井県立美術館で、美術館の所蔵品と現代作家のコラボレーション展に参加した時です。その時収蔵品の中に日本画の屏風作品を見つけました。それはゴツゴツした岩の中を滝が流れる山水画が6つ並んでいる屏風だったのですが、これはボルダリングホールドにできるなと、その滝についている岩を自分のなかでホールドの様に岩の様にすれば現代版の屏風ができるのではないかという発想に至りました。その収蔵品の構図を加工してボルダリングテイストの屏風をつくったのがホールドを題材にした最初の作品になります。」(アーティストインタビュー、2021)

角 文平《下野黒髪山きりふりの滝》2021、 ベニヤ板、MDFに塗装、鉄、キャップボルト、170x62x10cm(浮世絵・葛飾北斎「下野黒髪山きりふりの滝」をモチーフに制作)
青山 夢 / Yume Aoyama
青山夢は、神話的な視点から現代を見つめようとする期待の若手アーティストです。癒しと破壊を繰り返す自然と人間の共存について研究。災害時にも境界なく交わる動物たちに興味を持ち、廃棄されそうな様々な動物の皮膚や毛を使った作品を制作しています。

森美術館特別顧問やアーツ前橋特別館長などを務めるキュレーター・南條史生氏は、「青山夢は着物、婚礼衣装、紙幣、駅名標など、日本独特のイメージを組み合わせて、極めてポップな絵画を制作している。彼女の作品は一見コミカルだが、しばしば残酷な物語を展開し、そのギャップが面白い。」と評価しています。彼女は、22歳という若さながら、自身の表現を真摯に模索する姿勢が作品から読み取れ、今後の活躍が期待されるアーティストです。

以上のように、アートフロントギャラリーのブース[BC01]は、芸術の多様性、色彩の探求、そして現代アートが生み出すグローバルなつながりを表現します。シンガポールのアートシーンのエッセンスが凝縮されるとともに、世界的な舞台で活躍する優れたアーティストたちの影響力の大きさを認識することができる空間となるでしょう。ぜひお越しください。
[ FILMプログラム] 副島 しのぶ / Shinobu Soejima
さらにART SGは今年、サム・イーシャンのキュレーションによる2024 FILMプログラムをArtScienceミュージアムと共同開催します。「Embodied Presence」と題されたこのプログラムでは、身体とそのあらゆる表現能力を中心とした20のアーティストのフィルムとビデオを紹介します。
ビデオアートのパイオニアであるナムジュン・パイクやマルクス・シンワルド、高い評価を得ている現代美術家のスー・ホイユーやコラクリット・アルナノンチャイ、新進気鋭のアーティストである副島しのぶやシュー・ホア・ヨーなど、注目のアーティストが登場。
副島しのぶは新進気鋭のアーティストとして紹介され《Blink in the Desert》を展示します。

副島 しのぶ《Blink in the Desert》2021 10min. 32sec. 監督 副島しのぶ/ 音楽 マーティ・ヒックス/ 音響 中岡尚子, 俵積田菜央 / 配給 東京藝術大学映像研究科
副島は作品について次のように語っています。「《Blink in the Desert》 というタイトルには、「砂漠で瞬きをする」という意味があります。舞台の砂漠で一瞬瞬きをするのを見届ける人もいない、そういう孤独の中にいる状態を、まるで英語で言う「needle in the haystack」(まるで干し草の中から針を探し出すように途方もなく難しいこと) のような詩的な言い回しにしたかったのです。また、blink には、羽虫が羽ばたく動きや、蝋燭の火がちらつき、影と光がパタパタゆらいでいく動きを、主人公の心が揺れるときにする瞬きと重ねて表現しています。
砂漠と言う地は、神もそして人間も存在しない、水もなければ草木もない見捨てられた、生きながらに「死」を迎える場所として古くから信じられてきたことから由来しています。『砂漠の修道院』という本に、エジプトのコプト教の修道院が登場するのですが、彼らは仮の死を経験するためにその地に赴くそうです。」(アーティストインタビュー、2023年)
■ART SG’s 2024 FILM program
詳しくはこちら
■ART SG 2024
会期:2024年1月19日〜21日(VIP PREVIEWは18日)
ブース:[BC01]アートフロントギャラリー
アーティスト
・エコ・ヌグロホ / Eko Nugroho
・金氏 徹平 / Teppei Kaneuji
・角文 平 / Bunpei Kado
・青山 夢 / Yume Aoyama
・副島 しのぶ / Shinobu Soejima
会場:マリーナベイ・サンズ エキスポ&コンベンションセンター
住所:10 Bayfront Ave, Singapore
https://www.artsg.com/
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